2022年の夏が終わろうとしています。今年はコロナ以降久しぶりに多忙な夏でありましたが同時にター滝で一般の方の死亡事故も起こり、いろいろ考えた夏でした。
観光で訪れる方に聞けば、沖縄といえば「海」のイメージがまだまだ強いです。少しずつ注目されているター滝ってどんなところ? という疑問に2011年からター滝ガイドをやっているスピッツリバートレッキングの世古が紹介していく記事になっています。
読んでいただいたら、
ター滝がどのような場所なのか?
ツアーに参加したほうが良いのか?
どうすれば安全に楽しめるのか?
わかる記事になっています。
目次
先取りまとめ
- ター滝は世界自然遺産からは外れています
- リバートレッキングとは川の中を歩いて散策すること。目指すは約1.3㎞先のター滝です
- ター滝は誰でも自由に出入りできます
- ガイドツアーに参加しないでター滝を楽しむ場合 ⇒ マリンシューズ、ライフジャケットは安全のために必要、こちらの記事を読んでから川に入ってください
- 川遊び初心者、ター滝をもっとより楽しみたい方などに向けたガイドツアーもある
- ガイドツアーには2種 ⇒ 1.複数組引率型 2.貸切型
- 安さを求めるならば複数組引率型ガイドツアーがオススメ
- より満足感を求めるなら貸切型ガイドツアーがオススメ
- 貸切型ガイドツアーを行っている業者さんのサイトには「貸切ガイド」、「貸切ツアー」などと分かりやすい場所に明記しています
- 複数組引率型ガイドツアーの業者さんのサイトには「貸切ツアー」などの表記はありません
- 夏以外の季節はウエットスーツ着用するのがベスト
一般の人でガイドツアーに参加しない人 ⇒ 9月いっぱいがウエットスーツなしで楽しめるギリギリだと毎年感じてます。
10月以降はガイドツアーに参加することをお勧めします。
無料レンタルのウエットスーツを着用し寒さ対策。
スピッツのような貸切型ガイドツアーがくつろげます
ター滝のリアルな現状
ター滝って世界自然遺産なの?
2021/7/26、沖縄本島のやんばる地域が世界自然遺産に登録されました。
すごい広い範囲が認定されたって聞いたよ
西表島から沖縄本島を経て、徳之島、奄美大島までの広範囲です。
沖縄本島の中で認定されたエリアは下記マップの通りになっています。
引用元 環境省サイト「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産」から
ター滝は「周辺管理地域」に該当しています
赤色の「世界遺産地域」から外れているってことは、世界自然遺産じゃないってことなの?
はい。世界遺産に指定されたのは、マップの赤い地域のみになっています。
沖縄本島内の世界自然遺産
名護以北の3村(大宜味村、国頭村、東村)内ほぼすべてのエリアが指定されています。
その中でエリアを4つに分けています。
- 世界遺産地域
- 緩衝地帯
- 周辺管理地域
- 北部訓練場他
ちなみに4つに分けられているのは、沖縄本島のみ。
あとの奄美大島、徳之島、西表島は3つ(世界遺産地域、緩衝地帯、周辺管理地域)に分けられています。
本島北部にはまだ米軍基地が存在し、ここが4つ目のエリアに分けられているようです。
と、いうことで、ター滝は世界自然遺産の少し外側のエリアになります。
どんな人が訪れているの?
最近は少し知名度が上がった感のあるター滝ですが、沖縄の観光地として誰もが知っているかといえば、全然そんなことないと思います。
通年、ター滝で仕事をしている私の感じている利用者の割合は
利用者 | 割合(%) |
沖縄県民 | 55 |
沖縄県内の米軍基地従事者並びにその家族 | 25 |
一般の観光客 | 10 |
ツアーに参加する観光客 | 10 |
私が感じてる割合にすぎませんが、たぶん通年仕事しているのは私ぐらいなので、この数値が出せるのも私ぐらいではないかと思って出しました
とにかく観光地というよりは、沖縄県民の「避暑スポット」という感が強いです。
その証拠に、2021年の夏はコロナで観光客はとても少なかったのですが、ター滝は大賑わい。
沖縄県民、アメリカ人がたくさん遊びに来ていて2021年夏のター滝はいつもいっぱいでしたね。
2022年8月のター滝は時間帯によってはとても空いていて、ちょっと拍子抜けでした。その様子は私のツイッターでも紹介しています。
最近はレンタカーで来て、自分たちだけでター滝に行く観光客も増えてきました
ター滝への行き方
ター滝への一般的な道筋を書いてみましょう
①ター滝駐車場を利用する
ター滝に行くにはここに車を停めてから行きます。
他にルートはありません。
路上駐車は迷惑になるので止めましょう。
有料駐車場「平南川ター滝駐車場」
駐車可能台数 約80台 マイクロバスまで可、大型バスは入れません
無料トイレ、有料水シャワー完備
レクチャールームでマリンブーツ、ライフジャケット、防水ケースの有料レンタルサービスあり
かき氷、エコボトルに入った飲料水販売サービスあり
自動販売機はありません
平南川ター滝駐車場公式サイトはこちらのリンクからどうぞ。
ター滝までの行程
- 川の入り口まで車道を歩く、約5分
- 川に入水、川の中を歩きます、約20-30分
- ター滝に到着 ⇒ ター滝駐車場から約1.3㎞歩きます
- 復路は往路と同じルートを戻ります
駐車場にマップも貼ってあるし、たくさんの人が歩いているので迷うことはないと思います
- 膝上ぐらいまでは濡れる覚悟をして歩きましょう
- 濡れても良い服装で歩き、着替え、タオルは車内に置いて出発しましょう
- マリンブーツを履くことで怪我をせずに済みます(駐車場で有料レンタルできます)
- ライフジャケットの着用をお勧めします(駐車場で有料レンタルできます)
リバートレッキング風景紹介
川の中を歩いて散策するのがリバートレッキングです
沖縄で体験するリバートレッキングの魅力
- 川遊びなのにそこまで低くない水温 ⇒ 夏はウエットスーツなしでも快適
- 海じゃないので、潮でべたべたしない水遊び ⇒ 遊んだ後もさっぱり
- 木陰てんこもりで日焼けの心配なし
- 日本にもジャングルがあるってことに気付けます
- ジャングルに住む生き物に出会える
- えっ? って思うぐらいの浅瀬にも生き物がいる事実に驚けます
- ター滝直下で打たれて遊べる ⇒ 滝の真下で水を受けた体験ありますか?
- 健康で足腰達者な人なら誰でも参加OK ⇒ 3世代(孫、子、親)の参加多数
- 親御さんが抱っこ、おんぶで頑張っていただけるなら幼児、何歳でも参加OK
きれいな景色、それに魅力満載。
ター滝はガイドさん無しでも行けるんだね?
はい。
実際、たくさんの方がガイドなしでター滝を訪れて遊んでおられます。
誰もが上記の魅力を得ているかどうかはわかりません。
一般の人がどのようにリバートレッキングされているかは
私もよくわからないです。
スピッツで参加している人達は、上記のような魅力を間違いなく感じているはずです。
そして晴れてれば問題ないです。きっとトラブルは起こらないでしょう。
晴れていれば………
今夏、ター滝では突然の雨で事故が起こりました。
参考資料として載せておきます。
この事故を受けて、私が書いた記事です。ガイドを付けないで遊びに行く人は読んでから行ってください。
そんなター滝ではガイドツアーも開催されています。
ター滝駐車場ではそういったツアーの受け入れはしていないので、
事前にどこかのツアーに申し込む必要があります。
ガイドツアーに向いている方
- 少しでも不安な方
- 川遊び初心者
- ター滝をより安全に楽しみたい
- きれいな場所で家族みんなの写真を撮ってもらいたい
- ター滝周辺の生き物、植物を教えてもらいたい
- などなど
ツアー会社っていっぱいあるの?
「ター滝 ツアー」
「ター滝 ガイドツアー」
などのワードで検索していただくとツアーがたくさん出てきます
私がター滝で見ている限り、頻繁にター滝を使っている業者さんは7社ほどかな
どこのツアーに参加しても一緒?
ガイドツアーには2種類ある
- 1ガイドが複数組まとめて引率するツアー
- 1ガイドに1組のゲスト、貸切タイプのツアー
順番に説明しましょう
1ガイドが複数組まとめて引率するツアー
- 1名のガイドが2-5組のお客様をまとめて引率します
- なので参加人数が何名になるのかは当日にならないとわからない場合が多いです
- 例えば3組のお客様(4人家族、5人家族、ご夫婦)を引率する場合、参加人数は11名です
1ガイドに1組のゲスト、貸切タイプのツアー
- 1名のガイドが1組のお客様を引率します
- 1組で受付終了なので、ご夫婦だけの場合は2名、5人家族の場合は5名のみの参加人数になります
よくある質問
歩くコースは同じなの?
ター滝に行くルートは1つだけなので、ガイドツアーでもガイドを付けない一般の人も同じルートを歩いています
滝までの時間もだいたい同じ?
普通にただ歩けば20分ぐらいでしょうか。
ガイドツアーの場合は、写真撮影したり、生き物や植物の紹介、説明をするのでもう少し時間がかかります
どこのツアーに参加しても内容って変わらないのかな?
同じルートを歩いているので、同じ植物に会えます。
ただそれらをガイドさんが紹介するかどうかはそのガイドさん次第になります。
生き物も同様で、クモやカタツムリなどをスルーするガイドさんもいれば紹介してくれるガイドさんもいるでしょう。
ガイドさんまかせ………ってことか………
例えば、スピッツのツアーに参加してもらっても、担当するガイドによって紹介する生き物、植物は変わりますし、お客さんと話していて、お客さんの興味を引くようなネタがあればそちらにガイド内容を傾けて行ったりするので、いつもまるっきり同じ金太郎飴的ガイドにはならないです
スピッツはコロナ前は複数組をまとめて引率するガイドツアーを開催していました。
1人のガイドが連れて行くのは最大3組まで。
ところが2019年冬に新型コロナウィルスの感染が拡大し複数組引率することに不安を感じました。
そこで貸切型ガイドツアーとして開催。
そこから約2年間貸切型で催行。
2022年夏、行動制限のない夏休みを前にツアーの形を元に戻すか?
悩んだ結果、貸切型ガイドツアーのままで催行しました。
両方のタイプのガイドツアーを催行してきた、
そんなスピッツだからこそわかる、両者の長短所をリストアップしてみたいと思います
複数組引率型ツアーと貸切型ツアーの長短所
複数組引率型ガイドツアー
長所
- 値段が安い
- マリンブーツやライフジャケットなど道具を持っていないけど……、とにかく安く安全に滝まで行きたい人に向いてる
短所
- グループ行動厳守
- 撮ってくれる写真の枚数が少ない
- ガイドさんまでの距離が遠いので植物や生き物の紹介、説明の声が聞き取りにくい
- 他の人に気を使わなければならないのでゆっくり楽しめない
貸切型ガイドツアー
長所
- 自分たちのペースで進める
- とにかくいっぱい写真を撮ってもらえる
- ガイドとの距離が近いため聞きたいことをいつでも聞ける、声も聞き取りやすい
- 他の人に気をつかわなくていい
短所
- 価格が相場の最安値ではない
ざっと挙げるとこんな感じ。
では詳しく見ていきましょう
今度はどのガイドツアーに参加しても得られるであろうメリットです
ガイドツアーに共通する特徴
- 有料サービスであること
- マリンシューズ、ライフジャケットのレンタル料金が多くの場合含まれていること
- 歩きながら植物、生き物の紹介、説明をしてくれること
- ツアー中に写真撮影してくれること
- またその写真をラインやメールサービスなどで無料で送ってくれること
どのガイドさんもこーういったことを多かれ少なかれやっています。
たぶんやっていないガイドさんっていないと思います。
こういうのやってなかったらガイドさんがいる価値ってほぼ無いですよね?
コロナの前から生き物の紹介、植物の説明など積極的にいろいろやってきました。
話している内容は複数組引率型の時と貸切型の時とでそんなに大差があるわけではありません。
じゃあ、一緒じゃん
変わったのはお客様のリアクションです
自分たちしかいないので、他に遠慮せずにリアクションをダイレクトに出してくれるようになりました。
その結果、
- 子供たちからの質問が増えました
- 生き物を見せたら、怖がりながらも見に来る人が増えました
- 植物を見せたら、触ってみる人が増えました
- カメラを向けたら笑ってくれる人が増えました
- カメラを向けたら他の人に気兼ねなくポーズしてくれる人も増えました
- 滝つぼでやりたいことを時間の許す限り遊べる人が増えました
- リピーターさんにはリクエストを聞いてあげられるツアーになりました
いいことばっかりじゃん!!
そうなのよ。
やってみたら、参加してくれたお客様の満足度がどんどん増えたのよ
やっぱ他の人に気をつかって遊ぶのって………
なんかきゅうくつだよね
うん。
きゅうくつな思いさせて遊んでもらってたんだなーって思いました。
両タイプのツアーをやってみて、
お客さんのリアクションがこんなに変わるって、
ちょっと自分でもびっくりでした
じゃあ、このまま「貸切型ガイドツアー」を
今後も続けていくんだね
はい。このまま貸切型ガイドツアーやっていきます
子供料金の設定はありますか?
子供料金のこともよく聞かれるんでしょ?
はい。子供料金はありません。
2歳以上は一律定額です
食べ放題のレストランに子供料金の設定があるのは理屈に合います。
だって子供は大人よりも食べる量が少ないですからね。
でも、こういった自然の中で行うアクティビィティーでの子供料金設定を考えるならば、
子供の方が安全管理が大変なので、子供の料金は大人のものより高くなって然るべきだと考えております。
どのような理由で子供の料金が安くなるのか、私にはよくわからないので、スピッツでは2歳以上は一律料金で当初から設定させていただいております。
ご理解いただきご予約いただけると幸いです。
クレジットカードは使えますか?
コロナ禍以降、現金精算を見直し、ペイペイを導入し、去年から現場でのクレジットカード払いにも対応しました。
その結果、今夏はクレジットカード払いのお客様がとても増えました。
みんな、「カードで払えたら、その方が便利」ってお考えなんですね。
あまりにも好評だったので、どんどんクレジットカードで支払って頂きたいのでこのサービスは継続させていただきます。
現在、取扱可能なクレジットカードは、VISA、MASTER CARD、AMERICAN EXPRESS、JCB、DINERS CLUB、DISCOVER。電子マネーは、PAYPAYです。
貸切型ガイドツアーのお店の見分け方は?
この記事を書いている私、スピッツ世古のお店は間違いなく貸切型ガイドツアーのお店です。
トップページにも「貸切ガイドでター滝を楽しむ」と書かれております。
このように貸切型ガイドツアーを催行しているお店はHPのいろんな場所に「貸切」という文字が出ています。
反対に複数組引率型ガイドツアーのお店のHPには「貸切」という文字は出てきませんので、そこで判断していただければと思います。
これから寒くなっていくけれど………
リバートレッキングって夏だけでしょ?
冬でもやってるんですか?
と、いう質問もよく受けます。
沖縄でのリバートレッキングは1年中できます
10月から始まる秋、そして冬、春、夏の始まりまで。
この期間はウエットスーツを着用して開催しています。
え、じゃあ、ウエットスーツ着ないで、できるのって
7.8.9月の3か月だけってこと?
はい。
だって………夏以外に水着だけで川遊びって………
沖縄でもさすがに寒いです
ター滝駐車場も通年オープンしています。
なので、「誰もが行けるター滝」なのは1年中変わりません。
でも、夏が終わると、滝つぼで泳いだり、滝に打たれる一般の人はほとんどいなくなります。
ガイドツアーに参加している人はウエットスーツを着ているので
濡れて遊んでいるのですが、ガイドツアーに参加しないでター滝まで来た人は、
だいたいター滝を眺めて帰られます。
7.8.9月以外はウエットスーツを着用し寒さ対策をして開催しております
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
水温℃ | 24 | 27 | 25 | 22 | 20 | 16 | 14 | 13 | 17 | 19 | 20 | 23 |
23℃辺りを境目にウエットスーツを着用しております。
9月に参加されるお客様でウエットスーツのレンタルをご希望される方は申し込みの備考欄に
「ウエットスーツ希望」と書いていただき、身長、体重も明記ください。
ウエットスーツはレンタル料金かかるの?
スピッツではウエットスーツ、ライフジャケット、フェルト型マリンシューズ
全部無料レンタルです。
お気軽にレンタルしてくださいね。
なので、夏以外の季節にター滝を本当に楽しんでいただくには
「寒さ対策」って必ず必要になるので、
ご自身でウエットスーツを持っておられる方は持参されることをお勧めします。
持っていない人は、ガイドツアーに参加しましょう。
2022/11月に入って、業者さんのガイドツアーに参加されているのにウエットスーツを着ていないツアーに最近出会うので、冬に有料のター滝ツアーに参加される場合は、ウエットスーツを着用するかどうか確認された方が良いと思います。これからの季節、濡れて遊びたい人にはウエットスーツはマストアイテムです。
9月からのター滝を楽しむベストな方法とは?
で、結局秋のター滝を楽しむベストな方法はなんなの?
一般の人でガイドツアーに参加しない人 ⇒ 9月いっぱいがウエットスーツなしで楽しめるギリギリだと毎年感じてます。
10月以降は水着だけだと寒いです。
ガイドツアーに参加することをお勧めします。
無料レンタルのウエットスーツを着用し寒さ対策。
スピッツのような貸切型ガイドツアーがくつろげますよ
まとめ
- ター滝は世界自然遺産からは外れています
- リバートレッキングとは川の中を歩いて散策すること。目指すは約1.3㎞先のター滝です
- ター滝は公共の施設、誰でも自由に出入りできます
- ガイドツアーに参加しないでター滝を楽しむ場合 ⇒ マリンシューズ、ライフジャケットは安全のために必要、こちらの記事を読んでから川に入ってください
- 川遊び初心者、ター滝をもっとより楽しみたい方などに向けたガイドツアーもある
- ガイドツアーには2種 ⇒ 1.複数組引率型 2.貸切型
- 安さを求めるならば複数組引率型ガイドツアーがオススメ
- より満足感を求めるなら貸切型ガイドツアーがオススメ
- 貸切型ガイドツアーを行っている業者さんのサイトには「貸切ガイド」、「貸切ツアー」などと分かりやすい場所に明記しています
- 複数組引率型ガイドツアーの業者さんのサイトには「貸切ツアー」などの表記はありません
- 夏以外の季節はウエットスーツ着用するのがベスト